アウトライン・パートナー I |66,000円

 第3弾はこれまでとはちょっと趣向を変えて、個性派俳優でアンティークロレックス愛好家でもある“木下ほうか氏”とのコラボレーション。2019年の6月にスタートし約1年の開発期間を経てようやくでき上がった、ほうか氏のこだわりがかなり詰まったスペシャルモデルとなっております。名前はアウトライン“パートナー 1(PARTNER 1 )”。ほうか氏曰く「毎日の良きパートナーとして愛用してもらいたい」という思いから、氏自身が付けた名前です。

 さて、このパートナー1ですが、写真を見てもわかるように1960年代に作られた往年のダイバーズウオッチがモチーフです。時計が好きな方であれば、そのモチーフとなった時計がどんなモデルなのかは、およそ察しが付いたのではないでしょうか。

 針にはかつて軍用タイプに使われていた剣先型を採用。インデックスは通常のドットタイプと3・6・9のみがアラビア数字を使った軍用タイプの2種類が用意されています。それぞれ秒針もちょっとずつ変えるなど、随所に時計愛好家ならではのこだわりが生かされています。

 今回の仕上がりに大変満足していると言うほうか氏、では、このパートナー1に、どのような思いを込めて作ったのかをご本人に聞いてみました。

自分が欲しいと思えるものを作りたかった!(木下ほうか)

————— 今回の商品についてどのようなものを目指したのか、その思いを聞かせてください。

 僕はアンティークロレックスのファンですが、ロレックスの素晴らしさは、完璧なデザインと、絶対的に飽きがこないところ、そして実用性を前提に開発されており道具としてプロフェッショナルさを常に追求しているところに惚れ込みました。

 そして、20年以上前からコツコツとお金を貯めては少しずつ買ってきましたが、アンティークの場合は文字盤の焼け具合だったり、ベゼルの経年変化であったりと、意図的に作られたものではないだけに、すべて自分が求めているようなコンディションのものというのはなかなか出合うのは難しく、常に妥協との戦いでした。しかも、最近は昔と違いとんでもなく高額になったために、よりハードルが上がってしまった感じですよね。

 そのため、今回の開発にあたっては、これまでの経験を生かしながら、とにかくこんな時計があればいいなという理想的な時計、つまり自分が欲しいと思えるものを作ろうと思ったのです。

 人によってはどっかで見たことあって、寄せ集めだなと思うかもしれませんが、文字盤の色であったり針の形であったりと、あくまでも色々なものを見てきたなかで、こういうものがあったらぜったい欲しい、と思えるものとして考えました。

————— 今回、特にこだわった点を教えてください。

 大きく二つあります。ひとつは文字盤の色ですね。昔のものは文字盤が焼けて変色してきます。なかでもブラウンに変色したものは愛好家の間で「トロピカル」と呼ばれて珍重されています。今回はこの色にこだわり、何度もやり直しをしてもらいました。スタッフは大変だったと思いますよ。内心では相当腹が立っていたでしょうね(笑)

 裏ブタも、通常では小さく刻印されるシリアルナンバーを、愛好家の間ではビッグナンバーと呼ばれていますが、それに倣って(ロレックスのコメックスモデルに表示されたシリアル刻印のこと)あえて大きく刻印してもらいました。これを所有した人たちが「あ〜これは何番目のモデルなんだ」とか常に思ってもらえるようにです。

 二つ目はブレスレットですね。今回は1950年代半ばから60年代半ばにかけて、ロレックスのスポーツモデルに使われていた、リベットブレスレットを再現したんです。このタイプは現在も、チューダーの現行モデルに対して古っぽさを出すために採用されたりしていますが、それは単に装飾的なものなので、確かに強度と実用性はあるかもしれないですけど、雰囲気は台なし。

 それに対して今回は当時のものに忠実に再現できたのでとてもうれしいです。薄く仕上がっているし、エクステンション付きで伸縮もする。しかも昔はできなかった自分でのコマ詰めもできるようにしたんですよ。実はこれをいちばん実現したかったのです。それと実際にアンティークロレックスにも付けられる仕様にしているため、代替えブレスレットとしてもオススメなんです。

————— 今回、実際に時計作りに携わってみてどう感じましたか。

 僕が作ったというほど大げさなことはしてないですよ。ただ、自分のアイディアを生かせて、それがすべてひとつに集約されて形になる。しかもそれが世の中に残るという意味でいうと、もう夢ですね。それと、今回何よりもうれしかったのは、何気なく思いついて「パートナーとしての一品」という意味でつけた“パートナー 1 ”がモデル名として使えるとなったときは、さらにうれしかったですね。

 もちろん大きな時計メーカーの製品というわけではないですが、自分が描いていた理想の時計を自らも手にできて、しかも何よりもうれしいのは、人の手に渡って使ってもらえる。買う人たちは僕と同じ気持ちですから、それを共有できるのは本当にうれしいことだと思います。

 また、スタッフにも恵まれたことも大きいと思います。めちゃくちゃ細かくわがままな要求をちゃんと聞いていただいて、それが反映されている。やはりドラマなどもそうですが、ジャンルこそ違いますが、ゼロから何かを作っていくということは、やはりそこに優秀なスタッフあってこそなのだとあらためて痛感しました。

————— 最後に次回作について教えてください。

 みなさん、気が付いたかどうかはわかりませんが“パートナー 1”と末尾に“1”を付けたのは、もちろん“2”があればいいなということを目論んで付けました(笑)。今回みなさんからいい評価をいただいて、ぜひ“パートナー 2 ”を実現したいですね。当然、ぼやっとですが企んでいます。ちなみに、今回がダイバーだったのでそれに準ずるタイプのモデルを考えています。ぜひご期待くださいね。

「みなさん、まずは1本。一緒に楽しみましょう!」

木下ほうか氏が語る六つのこだわり!

1) サファイアクリスタルのドーム風防

 当初は当時と同じようにプラ風防(プラスチック製)にしようかと思いましたが、今回は防水性を確保するためにサファイアクリスタル風防にしてもらいました。しかも無理を言ってドーム型で、しかも単純に出っ張らせるとインデックスが歪むため、美しい曲線になるようにしてもらいました。かなりいい感じです。

2)当時のスポーツロレックスと同じ太いバネ棒を使用

 ロレックスが使用しているバネ棒は通常のものよりも太い(下側)ことをご存じですか。これは代替えパーツとして専門店などでは販売されていますが、これが2本セットで1000円以上もするのです。今回はそれを海外から取り寄せて使用しています。なぜならば、リベットブレスを当時のアンティークロレックスにも付けられるようにするため、同じサイズのものを使う必要があったからです。

3)ビッグナンバーを再現

 裏ブタに刻印されるシリアルナンバーといえば小さく刻印されるのが一般的ですが、今回は愛好家の間で言われるところの“ビッグナンバー”。つまりロレックスのコメックスモデルに倣って、あえて大きく刻印してもらいました。常に「あ〜これは何番目のモデルなんだ」と思ってもらえるようにです。

4)ラグサイドのバネ棒外し用の穴も当時と同じ仕様に

 リューズガードは先端が尖った形状の通称“ポインテッド”にしました。また、ラグなどの形状も当時のように薄めにしてあります。そして、そこにはこれまた当時のように穴を設けました。これはブレスレットを外す際にバネ棒を外すためのものです。当時の雰囲気を再現するだけでなく、事実これがあるとブレスを外すのがとても楽になるんですよ。

5)携帯用としても使える時計収納ケース

 時計の箱といえば、時計を収納するだけのものが一般的で、それだと時計を取り出した後は無用の長物となることも多々ありますよね。だとすれば収納するだけでなく、せっかくならケース単体でも常に活用できるものにすればいいじゃないかと思ったわけです。そして僕自身がいつもアンティークロレックスを持ち歩くときによく使うメガネケースタイプの時計収納ケースにしました。

6)信頼性の高い、メイド・イン・ニッポン

 雰囲気が良くても時間を知る道具としての信頼性がなければ意味がありません。クォーツ式と違いデリケートな機械式の場合はなおさらです。そこで、針の取り付けからムーヴメントの組み込み、そして防水性、チリやホコリの混入などのすべての品質管理は、多くの国産時計メーカーに実績のある長野県安曇野市にある精密機器メーカー、南安精工にて行ないます。

【アウトライン・パートナー 1】

【SPEC】
・型番:Ref.YK20201-1(ドットタイプ)、Ref.YK20201-2(3・6・9タイプ)
・素材:ステンレススチール
・サイズ:ケース径40mm、ケース厚15.75mm
・防水性:10気圧防水(日常生活防水)
・駆動方式:自動巻き(セイコーエプソン製 Cal.YN55A/22石/毎時2万1600振動(日差-25秒+35秒)/最大巻き上げ時約40時間パワーリザーブ)
・希望小売価格:各6万6000円(組み立て:日本)
・保証期間:1年間

個性派俳優でアンティークロレックス愛好家でもある“木下ほうか氏”とのコラボレーションで開発されたアウトラインの第3弾。1960年代に作られた往年のダイバーズウオッチがモチーフです。時計が好きな方であれば、そのモチーフとなった時計がどんなモデルなのかは、およそ察しが付いたのではないでしょうか。針にはかつて軍用タイプに使われていた剣先型を採用。インデックスは通常のドットタイプを採用しています。

個性派俳優でアンティークロレックス愛好家でもある“木下ほうか氏”とのコラボレーションで開発されたアウトラインの第3弾。1960年代に作られた往年のダイバーズウオッチがモチーフです。時計が好きな方であれば、そのモチーフとなった時計がどんなモデルなのかは、およそ察しが付いたのではないでしょうか。針にはかつて軍用タイプに使われていた剣先型を採用。インデックスは3・6・9のみがアラビア数字を使った軍用タイプに仕上げられています。